こんにちは。儲けた医です。
9月なのに暑いですね。熱中症や夏バテになっていませんか?
とにかく涼しいところで過ごす、こまめに水を飲む、辛くなったら即助けを呼ぶ、ということを徹底してくださいね。
熱中症気味で救急車呼んだ後にポカリ飲んだら回復しても別に医療現場の人怒らないですから。
我慢しないで辛かったら呼びましょう。意識障害出てからでは呼べませんからね。
さて、というわけで皆様がちょっとでも涼しく過ごせるように本当にあった怖い話をしたいと思います。
2018年2月頃に起きた暴落にまつわる話です。
1.VIXについて
2018年2月のことです。突然株価が暴落しました。
特に材料がなく、暴落したのですがその理由はVIXにありました。

VIX?
VIXとはvolatility indexのことで恐怖指数とも訳されます。ボラティリティとは値幅のことです。つまり値動きの激しさが指数化されているのです。
また、この場合の値幅は過去の値幅ではなく、未来の値幅になります。

未来の値幅?未来予知じゃん?
そうですね。オプション取引という投資があるのですが、そこでは将来の価格に対しての投資が行われます。
このオプション取引の将来の予測値が現在値より大きく変動するとVIXが上がるわけです。

うーんわからん。
まあ、なかなか難しいですね。
ザックリと「近い将来に大きな値動きがありそう」な時にVIXは大きくなります。
また「恐怖指数」の名の通り特に「暴落が来そう」な時VIXは大きくなります。
2.VIXショックについて
「VIX=不安感」ということで理解できたと思います。
では2018年2月になぜ株価が暴落したのか。
VIXは不安感ですからVIXが大きくなると、暴落が予想され株式は売られます。
売られた株式は市場に売り圧力として働きます。
その結果株価が下落、さらに不安が強まりVIXは上昇します。
そしてさらに株が売られます。
というサイクルが回ってしまい、株価暴落が引き起こされたのです。
この時、VIXは1日でだいたい17→36へと+100%以上の変動が起きました。
特に昨今ではAIによる投資が行われており、AIの投資判断にはVIXが組み込まれているといわれています。
つまりVIXの急騰に対して機関投資家のAIが一気に売り込んだのでは?と言われています。
この時のアメリカS&P500の下落率は10%程度でした。

ん?そこまで暴落してなくない?
そうなんです。しかしここからが本題の怖い話です。
3.VIXの上場商品がある
S&P500や金先物に連動したETFがあるようにVIXに連動した商品もあります。
ETFではなく、ETN(上場投資証券)の場合もありますが、まあ似たようなものなので説明は割愛します。
下げ3日、上げ100日という言葉があるようにVIXが高い水準にいるのは数日間です。
安定相場ではVIXは右肩下がりなのです。
当時はトランプ大統領が減税政策をとり、市場は長期の安定相場になるという見込みが強かったです。
VIXが下がる方向に賭ける商品があり、人気でした。
それがNEXT NOTES S&P500 VIX インバースETNです。野村の商品でした。
当時の相場はイケイケ相場でした。VIXも下がり、この商品で大儲けしていた人もいました。
4.終焉は突然に
先ほどのVIXショックではVIXが一日で100%以上値動きしたといいましたね。

ん?
起きたのです。

まさか。。。
インバースの早期償還が。
安定して儲けられると思いこんだ方たちがVIXの急騰に伴う早期償還で一夜にして資金を大幅に失ったのです。1日でー96%でした。

-96%!?!?
しかも連動先はS&P500のVIXなので日本時間では早めに損切りすることがほぼ無理でした。30分だけ開いてたPTSくらいです。
数十億以上のお金が一瞬で消し飛びました。また上場していたこともあって信用取引が可能でした。

え、スト安余裕で超えてるしロスカット間に合わないじゃん。。。
信用取引は最悪借金が残りますからね。0を超えて余裕でマイナスです。
あの時のyahoo掲示板は忘れられません。残っていますので参考までにどうぞ→https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835900/51bc644862fd19559fd19ed372f4a280/10
2月6日の書き込みが一番悲愴感強いです。
おそらくネタも混じっていますが、何人かは本当に「樹海に行った」と思います。
5.私たちはどうすべきか
回避不能の96%ダウンを食らってしまい、退場、借金、という流れでした。
私たちがここから学べることは2つあります。それは
- 理解できないものに触らないこと
- 早期償還があるようなハイリスク商品に全力はしないこと
です。
VIXという難しい指数に連動する商品であり仕組みの理解ができないまま触っていた人も多かったようです。
また、以前の記事にも書きましたが早期償還がある商品に全力はダメです。確率は低くても起きたら終わりですからね。
仕組みを理解して、どんなリスクがあるのかを把握した上でリスク管理を徹底しなくてはなりません。
お読みいただきありがとうございました。ご意見ご質問などはコメントかTwitterまでよろしくお願いいたします。
コメント