SPXLやTECLへの集中投資は有効か?→危険です。

こんにちは。儲けた医です。

私はコロナショックのさなかにTECLとSPXLというレバレッジETFを購入しています。

しかし買い付けるタイミングが悪かったせいでかなりえぐい含み損を抱えてしまい暴落のどん底だった3月下旬に損切りしようか悩みました。

結果としては損切りせず、助かったのですがかなりメンタルがやられました。

私がメンタルをボロボロにされたシーンはこの記事で見られます。

 

ということで今回の内容は「レバレッジETFへの全力投資はやめておこう」という内容です。

レバレッジETFを資金の一部で購入することには賛成しています。詳細は以下の記事で書いています。

全力投資の危険性ということですね。

 

※この記事ではSPXLやTECLなどの株式指数連動ブルレバレッジETFを「レバレッジETF」として書いています。ベア型やその他指数連動型についてではありません。

1.レバレッジETFの仕組みと危険性

レバレッジETFの仕組み

まずレバレッジETFについてあまりよく知らない方のために解説します。

レバレッジETFとはその名の通り「レバレッジ(倍率)がかかっているETF(上場投資信託)」です。

ETFについてよくわからん!という方は以下の記事を読んでくださいね。

つまり、持っている資金以上の取引をする「信用取引」をETFで行っているようなものと考えていいでしょう。

例えばSPXLというETFがあります。

SPXLはアメリカの優良株500種で構成される指数「S&P500」の3倍の値動きをするように設計されているETFです。

S&P500が10%上がればSPXLは30%上昇し、下がれば同様に3倍下がるというわけです。

レバレッジETFの危険性

レバレッジETFの危険性は大きく分けて2つあります。

  • 上昇と下落のギャップ
  • そのギャップによる早期償還orレバレッジ解消リスク

です。値動きが激しすぎてメンタルが保てないという人もいますが、主観なので置いておきます。

上昇と下落のギャップとは?

簡単な算数です。いまの株価を100%としましょう。

もし10%下落したら何%ですか?

90%です。

そうですね。ではそこから何%戻ると100%に戻りますか?

10%だと99%なので11%ちょっとですね。

おお、よく理解していますね。90×1.1=99、90×1.11=99.9ですね。

ではレバレッジの話をしましょう。

S&P500が10%下がりました。この時SPXLは70%の価格になりますね。

この時にS&P500が11%上昇して元の値段に戻るとSPXLはどうなりますか?

S&P500が元に戻ったらSPXLも同じ金額に戻るんじゃないですか?

SPXLが30%安くなって70%の価格になったとすると100÷70≒1.43です。

そのためSPXLは43%上昇しなくてはなりません。43%を3で割ると14.3%です。

つまりS&P500が11%上昇するだけでは足りず、14.3%上昇しなくては元に戻らないのです。

下がったらそれ以上に上がらないといけないということですね。

そうです、同様の理由から早期償還リスク、レバレッジ解消リスクがあります。

例えばコロナショックでSPXLは75%下落し、4分の1の価格になりました。

SPXLは元の高値になるために+300%の価格にならなくてはなりません。つまりS&P500ベースでは+100%の上昇が必要となりました。

S&P500が倍になるくらいであればまだ望みがありますがこれが3倍、4倍となる必要が出てくることもあり得ます。

運用会社は信用取引をして運用します。暴落すると当然証拠金を要求されます。

この額が大きすぎると「もう無理だ」という判断が運用元から下されて「早期償還=ほぼ紙くず」あるいは「レバレッジ解消」となる可能性があります。

※厳密には途中で組み入れ銘柄の変更や減価、増価が起きるので実態はもう少し複雑です。

2.トランプ相場の魔力

ほぼ紙屑になってしまう可能性があるのですがSPXLやTECLは人気の商品です。

その人気の原因となったのはひとえにトランプ相場と呼ばれる2015年以降の米国市場です。

下のチャートをご覧ください。

2015年には20ドル程度だったSPXLですが2020年初めには70ドルを超えております。つまり5年で3.5倍になっています。

これはやはり大きな魅力です。S&P500というインデックスへ投資しておきながら5年で+250%のリターンは異常です。

インデックス投資の有用性については以下の記事で紹介しています。

この「インデックス投資をしながら+250%」の魔力によって多くの投資家たちがSPXLやTECLに投資しました。

そしてチャートの右端、コロナショックで死にかけたというわけ。

私も含めてねorz

3.適切な比率の考察

SPXLやTECLというのは上昇相場ではかなり有効なETFであることには間違いないと思います。

個別株投資と違って何かを調べたり勉強したりする時間をかけることなく驚異的なリターンを出す可能性があります。

ただ、上で述べたように一瞬の暴落で5年前の価格になってしまう可能性もあります。

そして場合によってはそのまま早期償還となり、紙屑になる可能性もありリスクも高いです。

付き合い方が大事でしょうね。

そうですね。間違っても資金を全力で投入するのはダメでしょう。

投資で資産を築こうとするならどこまでリスクを負い、どのくらいリターンを捨ててリスクを減らすかは考えるべきです。

個別株との割合配分でも同じことが言えるでしょうが、ノーレバレッジインデックス投資のポジションを0にするのは初心者には勧めません。

やはりインデックス投資のディフェンス性は高いので初心者で勉強の進んでいないうちはSPYやVOOといったものに一部投資するのが保険として機能しそうです。

なお私はSPXLとTECLが資金の3割程度、5割が日本の個別株、2割程度が現金となるように時々調整しています。

SPYやVOOには投資していませんが、日本の個別株がかなり底堅いものを選んでいると思っているので問題ないと思います。

また、私の年齢を考えると投資資金を増加させるのはこれからが本番ですから多少のリスクをとることができるという判断です。

4.まとめ

  • SPXLやTECLは上昇相場では極めて強力
  • 一方で暴落時のリスクも高く、日々の値動きも激しい
  • レバレッジETFはハイリスクであるので資産配分の比率が大切
  • 全力でSPXLやTECLに投資してはダメ!

レバレッジインデックスは強力である一方、そのリスクも考えて投資していく必要があります。

また、株式だけでなく常に現金を残しておくことで暴落に備えるというのも大切なことです。

取り得るリスクはその人の状況によって変わってきますが、無理のない範囲で資産を増やすことをお勧めします。

ありがとうございました。質問などありましたらコメント欄かTwitterまでお願いします。

コメント

  1. 兼業ETFマン より:

    こんにちは。兼業ETFマンと申します。とても勉強になります。
    SPXLやTECLなどはよく聞くのですが原油関連ETFのERXの将来性はどうお考えですか?
    昨年末から95%近く下落(奈落)しており、原油価格マイナスのゴタゴタもありましたが・・

    ・トランプ氏のエネルギー政策支援
    ・ロシア以外の経済再開がほぼ確定
    ・ワクチン、治療薬の目処がついてきた
    ・原油価格の安定化($30over)
    ・中国への補償問題で情勢不安定化→原油価格上昇?

    以上から高確率で暴騰するんじゃないかと考えています。
    年末価格に戻るだけで10倍なんてそんな甘い話あるのでしょうか・・・

    • mouketai より:

      コメントありがとうございます。とっても嬉しいです。

      少し突き放してしまう言い方で申し訳ないのですが「ERXの将来性はどうか?」というのは「エネルギー株が上がるか?」と聞いているのと同義だと思います。
      とはいえ単に「上がるか?」ではなく根拠を5つも提示されておりますので「これらの根拠をもとにエネルギー株は上がるか?」「私が投資したいか?」という質問だと理解させていただきます。

      エネルギー株の利益の出し方をご存知でしょうか?私は知りません。つまり「原油価格の上昇と利益の増加がどれほど強くリンクしているか」がわかりません。
      わからないものには手を出さないと決めていますので今のところエネルギー株を買うつもりはないです。同様の理由から株価が上がるかどうかもわかりません。

      ソースがわかりませんので「どの情報が」とは言えませんが、ご提示いただいた根拠のうち「確定情報」として出ているものはあまり意味が無いと思います。
      市場が反応するのは「未確定情報」ですから、例えば「米中の駆け引きで情勢不安定化が鮮明に」というのが確定的になると市場は反応するでしょう。
      ワクチンや治療薬についても同様で現状は「そろそろできそう??」という状態でしょう。これが「完成したで。」となるとやはり反応すると思います。

      ここまでがご提示いただいた根拠についての話です。
      これらを「どのくらい信じるか」つまり「米中は絶対対立する」とか「ワクチン発表3日前だ」とか「ワクチン開発は難航してロックダウンが長引く」といった予想を持つかによって投資判断が変わるでしょう。

      ただ、ERXは原油価格への投資ではなく「エネルギー株への投資」です。
      年末から10分の1になってさらにレバレッジ解消を受けて3倍→2倍になっていますね。
      こういった暴落によって大きく値下がりすると戻るのが非常に大変ということについて記事内で説明しておりますのでご確認ください。
      XOMの株価が5倍にならないと10倍のリターンにはなりません。

      否定的な文体や「記事に書いてあるから読んで」と書いて、気分を害してしまったら申し訳ないです。
      私の文才のせいです。質問していただいてとてもうれしく思っています。

      また、とっても長い返信になってしまい申し訳ありません。わからないことは遠慮なくいくらでも質問してください。

  2. 兼業ETFマン より:

    兼業ETFマンです。返信有難うございます!気分を害するなんてとんでもないです。
    原油価格に直接影響受けるのはERXではなくUSOの方ですね。色々これからも勉強させてください。
    有難うございました。

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