こんにちは。儲けた医です。
4月になっても新型コロナウイルスの世界的流行は続いています。
日本においても緊急事態宣言が発表されました。
医療機関においてもマスク、滅菌ガウンなどが枯渇し、オペが取りやめになったり外来が中止した病院なども増えております。

とても大変な状態ですね。
さて、イタリアで感染者が爆発的に増えてきた辺りから「医療崩壊」という言葉が広く認識されるようになってきました。
医療崩壊とは「平時では行える医療が行えず、それによって患者の命が危機に瀕する」状況のことです。
一部では「医療崩壊が株安につながる」という発言も見られていますが、果たしてそれは本当なのでしょうか?
今回はそういった観点で考察した記事になります。
1.はじめに
この記事では当ブログで多くのPVをいただいている記事「新型コロナウイルスで景況感が悪いのに株価が上がる理由」で書いた内容を応用していきます。
「織り込み済み」や「実体ではなく期待による株価上昇」を理解したうえで読んでいただけると理解がスムーズかと思います。

よろしくお願いいたします。
2.医療崩壊の4月時点での状況
医療崩壊という言葉には明確な定義が存在しません。しかし、冒頭で述べたレベルであれば医療崩壊は地域的に発生しています。
例えば救急車が数時間たらい回しされたり、オペが延期になったり、医療従事者へのマスクが供給されないということです。
これらは「平時では行える医療が行なえず、患者の命が危機に瀕する状態」と言えるでしょう。
つまり、「年齢順に人工呼吸器を優先する」というような究極の状態ではないものの十分医療崩壊は起きているというのが私の考えです。
日本に限らずアメリカや欧州でも医療崩壊している地域は増えてきています。
私からは「病気、定期通院等に関してまずは電話で医療機関や保健所に相談する」ということをお願いしたいです。
3.医療崩壊の経済への影響
私は医療崩壊自体が経済に与える影響はそれほど大きくは無いと思います。
なぜかというと医療崩壊を防ぐために緊急事態宣言が出され、各種経済を封鎖しているからです。

どういうこと?
つまり「医療崩壊を防ぐために経済を封鎖した」のであって「医療崩壊→経済封鎖」ではないということです。
既にかなりの部分まで経済封鎖が起きている段階でこれ以上封鎖できるところは少ないと考えています。
外出を禁じた国であっても食料の配達のために物流を動かさなくてはならないですし、医薬品の製造ラインもフル稼働させなくてはなりません。
給付金の払い込みのために金融機関も稼働しています。
つまり、これ以上経済を封鎖できないということです。特にアメリカなどは。
今後、経済を封鎖したにもかかわらず究極的医療崩壊が起きてしまったとしても追加的な経済へのダメージは薄いと考えられます。
なぜかというともはやすべての対応をしたと考えているからです。これ以上感染が広まると経済封鎖では対応できないと思います。
日本であれば「超法規的事由による違憲的身体拘束、外出制限」という最終兵器を残してはいますが、そんな事態にはならないでしょう。
外出・営業の自粛が進んだ段階で行っても効果は限定的です。
4.今後の見通し(予想)
ということで医療崩壊自体は株安につながるようなものではないという説明でした。
さて、ではこの先の株安要因には何が挙げられるでしょうか?
詳しくは冒頭で紹介したこちらの記事でも述べていますが
- 新型コロナウイルスの遷延
- 金融不安(かなり解消?)
が挙げられます。
つまり3月下旬から何も変わっていないということです。
NY州では都市封鎖の成果が出始めたようですから、新型コロナウイルスの遷延も可能性が薄くなったと考えられるかもしれません。
ただ、感染力は強いので武漢のように封鎖解除→再封鎖となる可能性もあります。
なので株価の方向性としては依然として上向きの方向性が強いのかな?と冷静半分期待半分で考えています。

けっこう強気ですね。
私は割と自信過剰なところがあります(笑)
5.例外
医療崩壊は既に発生しているため、今後状況が深刻化したとしてもそれほど景気への影響は変わらないというのが私の結論です。
ただし、以下に述べる2つのタイプにおいては医療崩壊が株安になる可能性があります。
- 手術機器などを扱うメーカー
- 業績悪化が見込まれていない株
です。株価は期待値で変動しますので「コロナ?大丈夫でしょ」と思っていたところに意外な影響があると株安になると思われます。
また、医療機器メーカーに関してですが医療崩壊によって緊急以外の手術が延期になっています。つまり、その際に使用される内視鏡などの機器が使用されていません。
マスクや消毒液以外の医療資源が消費されない事態ですから、例えば内視鏡のオリンパスなどでは業績が悪化する可能性があると考えています。
6.まとめ
- 日本で医療崩壊は既に起きていると言っても過言ではない。
- 経済封鎖はほぼ完了している。ひどい医療崩壊が起きてもこれ以上の封鎖は難しいと思う。
- 市場全体の株安要因については3月から変化が無い
- 医療機器メーカーは業績悪化するかもしれない。
ということでした。
あくまでも私の予想ですのでご承知おき下さい。マーケットが感情的に反応する可能性もあります。
また、4月現在は反発→調整を繰り返しておりいまだにボラティリティは大きい状態ですから安易な信用取引などは危険だと思います。
コロナの終息を祈って記事を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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