こんにちは。儲けた医です。
この記事を書いている2020年3月はCOVID-19によって経済への影響が懸念され暴落が起きている真っただ中です。
Twitter上で「リーマンショックの時は~」とか「ITバブル崩壊の時は~」といった意見が見られるようになっています。
「みんながリーマンショック級とか言い出したら買い」というアノマリー(オカルト話)に従えばここは「買い」の一手です。

そんなん言ったって買うの怖いよ
たしかに暴落が始まると「これはリーマンショックの前触れで株価が半分くらいになるかも!?」という気持ちはわかります。
ただ、リーマンショックは100年に1度と言われる暴落でしたので、安易な比較はするべきではありません。
そこで今回は「リーマンショックとはいったい何だったのか」&「コロナショックとの比較」していきたいと思います。
1.リーマンショックの概説
まず、リーマンショックについてwikiを引用しました。
リーマン・ショックは、2008年9月15日に、アメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したことに端を発して、連鎖的に世界規模の金融危機が発生した事象を総括的によぶ通称である。
簡単に言うと「銀行が破綻したよ!」「世界的にダメージが出たよ!」ということですね。
なぜ銀行が破綻すると経済にダメージが入るのか?
銀行に限らずすべての企業は倒産のリスクを抱えています。
例えば東証マザーズに上場して10年保つのは1割以下と言われています。つまりそれだけ上場廃止や倒産してしまうということですね。
大きな企業で言えばタカタやJALも経営破綻してしまいました。また、日本においてもバブルの時には拓殖銀行という北海道の中核を担う銀行が経営破綻してしまいました。
タカタやJALは「うわ、大変だな~(他人事)」で済むのに「拓銀やリーマンブラザーズ」だと「えらいこっちゃああああ」となるのはなぜなのか?
それは銀行が「お金」を商品とした商売をするからです。
銀行業務の「お金を貸す」「貸したお金で経済を回す」ということが非常に大切なのです。
お金とは血液である。
お金というのは血液みたいなものです。流れれば流れるだけ経済は活性化していきます。もちろん流れ過ぎは良くないのですが。
↓に有名な話を貼っておきます。
町へ、一人の旅人がやってきた。そして町に一つしかないホテルに入ると、受付のカウンターに100ユーロ紙幣を置き、部屋を選ぶために2階へ上がって行った。ホテルの主人は100ユーロ紙幣をひっつかんで、借金返済のために肉屋へ走った。
肉屋は同じ紙幣を持って養豚業者へ走り、100ユーロの借金を返した。養豚業者はその紙幣を握ると、つけにしてある餌代と燃料代を払うために販売業者に走った。販売業者は100ユーロ紙幣を手にすると、この厳しいご時世にもかかわらず、つけでお相手をしてくれる町の遊女に返そうと彼女のもとに走った。遊女は100ユーロ紙幣を懐にしてホテルに走り、たびたびカモを連れこんだホテルに借りていた部屋代を返済した。
ホテルの主人は、その100ユーロを受け取ると、紙幣をカウンターの元の位置に置いた。ちょうどそのとき、部屋をチェックして2階から降りてきた旅人が、どの部屋も気に入らないと云って100ユーロ紙幣をポケットにしまいこみ、町を出て行った。
誰も稼いでないけど、町中の誰もが借金を返し終わり、町は活気を取り戻した。
これはお金が巡り巡って町には入らなかったのに景気が良くなったという話です。
では、旅人が訪れなかったら?つまり、銀行がつぶれてお金を貸してくれる人がいなくなったら?
経済は回らなくなり、企業はコストを抑えるためにリストラをしなくてはならなくなり、リストラされた人はお金が無いので何も買えず、企業は売り上げが伸びず、、、という循環に陥るでしょう。
これがデフレスパイラルですね。現実はもう少し複雑ですが。

なるほど!銀行は経済のために大切なんですね。
そうですね。リーマンブラザーズの破綻が経済への大きなダメージを与えたのはそのためです。
では、リーマンショックについてもう少し詳しく見てみましょう。
2.リーマンショックの詳細
サブプライムローン問題とは
ではなぜリーマンブラザーズは経営破綻してしまったのでしょうか?
それはひとえにサブプライム債権の不良債権化です。
アメリカでは当時、空前の住宅バブルが起きていました。
そのため数多くの住宅ローンが組まれており、それらのローン(債権)をまとめてサブプライム・モーゲージという金融商品にしていたのです。
そしてそれを扱っていたのがリーマンブラザーズでした。
しかし、サブプライムローンに対して返済ができなくなった人や住宅の差し押さえなどが増えていきました。
住宅バブルで価格が高すぎたのに安易に住宅ローンを貸し過ぎた、ということです。
そのためサブプライムモーゲージの価格が暴落し(ローン返済不能となったため)運用していたリーマンブラザーズが巨額の損失を被ったわけです。
言うなれば多数の住宅ローンの焦げ付き(債務不履行)に似た状態だったわけで、貸付元の銀行には大ダメージです。
リーマンブラザーズが破綻した影響
あまりにも巨大な銀行が破綻したことにより一気に景気は落ち込みます。
今まで回していたお金が回らなくなるわけです。個人消費も落ち込み、世界的に不景気に突入しました。
当然企業の業績も悪化します、株価も大幅な下落をしました。S&P500は1500ドルから700ドルまで下落しています。
またそれに伴い、金融不安→ドル安が進行したため輸出大国である日本にかなりの逆風となったわけです。
ということで世界的に不況となり、最終的に各国が異次元緩和、すなわち大量の資金を超低金利orマイナス金利で供給したわけです。
アメリカ以外は今もその影響を大きく引きずっているというのが現状です。
3.コロナショックとの比較
さて、2020年3月に発生したコロナショックはリーマンショックと比べてどうなのでしょうか?
私の考えは「リーマンショックには及ばない」です。
リーマンショックの一番の原因はリーマンブラザーズが破綻したことです。
世界有数の銀行が破綻したのですから当然お金は回らなくなってしまいます。
ではコロナショックではどうでしょうか?
日本では自粛ムードが強まり今後の景気の落ち込みはかなり大きくなるでしょう。しかしながら金融不安には未だつながっていません。
今後の方向性としては金融不安が発生したり、大手銀行が破綻したりしない限りはCOVID-19の終息と共に落ち着いていくのでは?と考えられます。
4.危険要素
しかしながら今後の方向性について注意が必要なのは間違いないでしょう。
日本では観光業を中心とした不況→地銀債務不履行→地銀破綻というプロセスは考えられます。
これが発生すると一気に金融不安が進行するでしょう
また、同時に原油安、急速な円高も発生しています。
原油安自体は日本にとっては追い風です。ただし、円高は前述したように輸出産業に大きな影響を与えます。
そういったCOVID-19に直接関与しない原因が発生していることから目先は不透明になったと言えるかもしれません。
5.まとめ
- ・リーマンショックとは質が違う
- ・COVID-19自体に金融不安を起こす要素はない
- ・同時に発生した円高ドル安、原油価格の暴落は金融不安につながりかねない。
- ・とりあえず私は気絶するしかない
ということでした。
サーキットブレーカーが発動するなどかなり狂乱相場の様相を呈してはいますが、下方は限定的なのでは?というのが私見です。
とりあえず狂乱相場においてはヘタに動かない、というのが大切ですから頑張って乗り越えていきたいところですね。
信用取引だけは決済しておくべきでしょう。明日±10%動いてもおかしくはない状態です。
ありがとうございました。
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